山歩きで「行くが行くが行くと」を体感
夏休み 高原ハイキング
峰山高原から砥峰高原までを4時間かけて歩きました
詳しくは
前前回 前回の記事を読んでね
🔳山歩きの朗読効果
朗読したい!と思うお題目がいくつかございます
一つは
日本の民話 昔話でございますね
ま これも
のんびり癒し系の内容より
ドラマチックなものが好きなのでございますがね
そうなりますと
よーく登場いたしますシチュエーションといたしまして
・山越え
・峠越え
・山中に迷って魔物に出くわす
など
山道を主人公が黙々を歩きまして
はなしが急展開していくと言うのがございます
で よく出てきます文言
と申しますか
表現がございまして
主人公が
長い道のりを歩いていく場面で
「行くが 行くが 行くと」
と言うのが あるのでございますねぇ
何とも味わい深い言い回しではございませんか?
「行くが 行くが 行くと」
いいですねぇ
もうよろしい
単に「歩いて行きました」では表現しきれないものがございますね
例えば以下3スタイルの含みがあったりしますよ
①勇気と覚悟の「行くが 行くが 行くと」
主人公がやむにやまれぬ事情で困難を解決する立場となり
その解決のために旅路につくと言った場面
②忍耐と気迫の「行くが 行くが 行くと」
あるいは 昔は旅自体がとんでもない危険をはらんだ冒険でございましたから
山また山を越え
川また川を越えするその道中を
ひたすらに歩き通す
③あるいは 山の深さ 谷の深さ 厳しい道のりそのものを表現している
山歩きが朗読に役立つ
にはなしを戻しましょう
山歩きは
「行くが 行くが 行くと」を
体感できると言うことなのでございます
昔話の主人公が辿ったとおりの
難易度の高い登山 と言うものでなくてもよろしいのです
もちろんでございますよ
私のような ハイキングで十分です
・ともかく歩かなくては山から出ることができない その地道な一歩・歩幅の感覚
・落ち葉を踏む自身の足音
・山の匂い
・足裏にあたる地面の感覚
・木立の薄暗さ
・そこに差す陽の光
・谷川の水音
・意味ありげな苔むした岩
・かさこそと動物や虫のわずかな気配 あるいは…もののけ?
・暮れかけると一気に景色が変わり危険度も増す
などなど
こう言ったことを体感としてもっていることが重要なのでございますね
体感が言葉を生き生きとしたものにしてくれたりするのですね
自身が歩いた歩幅の感覚などは
そのまま絶妙な「間」の取り方に現れます
つまり
朗読する側が
物語をしっかりと映像として捉えることが可能なのです
頭の中に物語のショートムービーが出来上がるとお考えください
その動画に改めて作品の文言をのせていく感覚
とても重要な感覚ですよ
朗読家がお客様にごあいさつする中でよくおっしゃるのが
「物語を映像になさってね」ですが
これなかなか聞きようによっては不親切と申しますか
もう少し素直なことを申し上げると「横着」なものの言いな気がしております
まず物語を映像化しなければならないのは読む人ご自身です
ここが出来てませんと
お客様はもっと困難なのでございますね 言葉を映像化するなんて
至難の業でございますよ
言葉を辞書的意味だけで朗読いたしますと
そこからの空想がちょっとムズカシイ
そうなると退屈なのでございます お客様は
皆さまがリアル朗読会で
「行くが 行くが 行くと」とお読みになったとしましょう
場面は 主人公が黙々と山道を歩いている といたしましょうか
会の最後 お客様がひとことふたこと感想をおっしゃいます
・なんだか 山の空気を感じたね
・昔 家族と山歩きしたことをふと思い出しました
・主人公の足音が聞こえた気がする
・主人公の懸命な気持ちが 自分のことに思えたよ
なんて言葉をいただけましたら
それは大成功!天にも昇る心持ちでございましょうね
「いいお声ですね」と言った感想のみでは 寂しいですよ
お客様に 物語から何かしらの連想・空想があったか?
ここがポイントです
朗読は 体感と言葉 大切です
最後までお読みいただき ありがとうございました!
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