さーかす書房 拍手のための朗読再考

リアル朗読会を成功に導く戦略

好評!読解講座:甲賀三郎『ニッケルの文鎮』2

【前回の続きを少し】

お招きいただいてのzoom講座

約1時間 スライドでの講座に仕立てております

最後は 質疑応答の時間

と言うことで

ご質問には毎回 出来得る限り即答で

を目標に

準備もしておりますワケでございますが

実は今回 

甲賀三郎『ニッケルの文鎮』の作中で

まぁ こんなぐらいの意味かしらん

とは思いつつ

なんとなくわからなかった一文があったのでございます

この件について

運よく(?)

ご質問もございませんでしたので

ま いいかっ 

本題とほぼ全く関係ないし

と あえて講座中におはなしはしなかったのですが…

これが同じくお招きを受け

年初に開催いたしました

読解講座:岡本かの子『金魚繚乱』

の準備をしております時に

もしかして…?

と 気付いたことがございました

それは

 

【「ええ、こりゃ漢語よ。」】

この一文がなんとなくわからなかった…

これは 

『ニッケルの文鎮』の語り手

事件のあった病院で務めていた若い女性:八重ちゃん

が発したせりふなんですが

ま 全文 八重ちゃんのせりふなんですが

独白文だから

青空文庫からプリントアウトいたしまして

3頁目の上から6行目あたりでしょうか?

この前の文の「交渉」

と言う言葉に対しての「漢語よ」だと思うのですが

つまり

もっとわかりやすい日本語

たとえば 連絡係とか取り次ぎ役

とは言わずに あえて

漢語的な「交渉」と言う言葉を使って

わたしもまんざらバカじゃないでしょ?

みたいなことかしらん…

ともかく同職場の書生二人のことを

とても頭がいい!

と 事あるごとにほめちぎっておりますから

「頭の良さ」と言うものに

八重ちゃんは たいへんな価値を見出していると考えられるのですね

だから 雇い主の医者に対しては

尊敬と言うより崇拝ぐらいの勢いがございます

ま それはともかく

「あたしも ちょっとぐらいはムズカシイ言葉を使えるのよ」

ぐらいの意味でなのでしょう

ただ なんとなくこの一言が唐突な感じがして

他に深い意味があるのかしら?

と 見当違いの勘繰りをしてみたり…

なんですが

国立国会図書館デジタルコレクションで調べてみますと

全集に収められているものには

この「漢語よ」と言う箇所が削除されているのですねぇ

なので

作者ご本人あるいは編集者が あとで「これは 必要なし」

と考えたのだろうと勝手に判断いたしまして

ほおっておいたのでございますね

ところが

 

岡本かの子『金魚繚乱』漢語だらけ?】

『金魚繚乱』は

青空文庫からプリントアウトいたしますと

34頁ほど

長いっ!コンクール課題作品としては!

この件については

過去記事「コンテストの良心」で

四の五の申しております

あわせてお読みください!

長いうえに 言葉が難しいです

しかも!辞書に掲載されていないのですね

念のため

昭和29年発刊

金田一京助博士編纂

『辞海』

で探しても載ってナーイ!

かの子は幼い頃から漢文を学んでいたと言うことですから

つまりは漢文的な言葉なのでしょう たぶん

で そこで

あ そう言うことか…

と思ったのでございます

日常会話での言葉ではなく

書物的な言葉

の区別が明確である時代

と言うことなのですねぇ

つまり 「漢語よ」の一言で

本も読んでるし 

そんな言葉だって使えるのよ

ちょっと ものを知っているの あたし

と言うニュアンスが

読者にも「ふふ」とわかる

そう言った時代の小説なのでしょうね

『ニッケルの文鎮』は

 

で もうひとつ へ~と思ったことが

 

あ 長いですかぁ?

コンテストの選書につべこべ言う立場かっ!

ぐらい 長いですか…

では 続きは次回に

 

読解講座:甲賀三郎『ニッケルの文鎮』

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朗読のための作品読解:甲賀三郎『ニッケルの文鎮』受講生さまアンケート

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