さーかす書房 拍手のための朗読再考

リアル朗読会を成功に導く戦略

セリフの呪縛

昨日は月に一度のアリオ鳳での朗読講座でした

こちらは

一年間を通してのカリキュラムを

あらかじめ設定しての講座展開です

ジャンル・作家さん・作品内容を

かぶりの無いように選書して

だいたい3~4作品に取組みます

選書をセールスポイントにしておりますので

ここは工夫しておりますね

受講生の皆さまも

楽しみにしてくださっている私の選書です

今年度最初の取組みは

林芙美子『風媒』

昨日はその最終回

二人の男女のセリフの応戦が続く場面です

・主人公 早苗:若い独身女性 結婚を毛嫌いし赤ん坊との養子縁組を切望している

・笹原:赤ん坊の父親 大学教授 出産と同時に妻が亡くなる

 

 

【関西人の不利】

朗読は

ま 好き勝手に読んでます

と言う方もたくさんいらっしゃいますが

学ぶ と言うことであれば

一応 基本的ルールをまず身につけましょう

と言うことになります

それは

・標準アクセント

・無声化

・鼻濁音

・発声

・滑舌

と ございますが

関西人の場合

上3項目が

なかなかムズカシイ

と言うか 不利なんですね

関東圏の方と比べると…

特に

アクセントは

スムーズに読んだつもりでも

ひょこんひょこんと

上方なまりが交ってしまうことがございます

なんですが

上方なまりが

最大のメリットになる場合も多々ある

それは

 

【関西在住ならでは演目】

関西なまりが活きてくる演目がございます

セリフ箇所が

上方言葉で書かれている作品ですね

今回の作品もまさにコレ!

京都が舞台でござまして

セリフが

見事な京言葉で描かれております

大阪の言葉と

京都のそれとでは

またたくさんの違いがございますが

それでも 何とかこなせる範疇のものでございますよ

 

【いつもはアクセントに苦労するけど】

いつも

アクセントに少々苦労しますので

これならば

ご受講生さまも

思い切りよく

アクセントの正誤を気にせず

セリフを朗読できるであろう

そして是非

十八番演目にしていただきたいと考えて

選書しましたが

これがなかなか…

 

【楽勝!と思いきや】

以前にも少しおはなしいたしましが

文字になったものを

セリフとして読む

と言うのが難しいのですね

文字から

はなし言葉への変換には

・トレーニングが必要である

そして これを言っちゃオシマイよ

ってなことですが

やはり セリフの上手い下手は

・センス

なんですね

ま 難しいことはさておき

とにもかくにも

何度も何度も繰り返し

読みの練習をすれば

できることではございますが…

 

【セリフがうまい人は才能だ】

アドバイスする側が

これを言ってしまいましたら

オワリ 終了ー!

なんでございますが

朗読に限らず

やはり あるのでございますね

センスの有る無し

地の文 スムーズに読めた!

声も良し!

滑舌 よーし!

アクセント よーしっ!

なのに!

セリフのところになるとたちまち不自然

とてつもなくぎこちない感じって?

ちょっと 思い返してほしいのです

普段の生活で

そんなしゃべり方している人 いてはるぅ?

その話し方してはる人

探す方がムズカシイと思うよぉ

で 授業では必ず

「日常の会話を思い出して」

と お伝えしております

セリフ=演技

と 反射的に反応してしまうことが

かえって よくないのでございますね

何か演技をせねばならん!

と言う一種強迫観念ですねぇ

それが

・がっちがっちの棒読み

あるいは

・ここぞとばかりのハイテンション読み

を引き起こしてしまいます

演技は特別な表現

ではなく

日常です

 

【再確認!セリフは読解が決め手】

さーかす書房朗読講座では

作品読解から

朗読の表現を考えてみましょう

と お伝えしております

セリフは ことに読解が大切ですよ

セリフがどうも不自然

と言う場合は

次の原因が考えられますね

・セリフを 男の声・女の声と言う2項目だけでやってしまっている

・言葉の辞書的意味に引っ張られ過ぎてしまっている

昨日の授業で再認識したことですね

人物をとらえなくてはいけませんね

男性・女性だけでは大不足です

セリフ部分の言葉だけを取沙汰して 

言葉を陽・陰で分けてしまってはいけません

言葉を仕分けるのではなく 物語の流れで解釈してください

・年齢は?

・どんな暮らし?

・どんな性格

・職業は?

・育った環境は?

・やせている?ふとっている?

などなど

こう言ったことはたいがい本文中にヒントが書かれていますよ

それを丁寧に読み取るのが読解です

 

【イメージしよう!】

作品に描かれているのはその人物の生活のほんの一コマ

作中にはない場面に人物を立たせてその情景を想定できるか?

・たぶん この人はこんな場面でこんなことを言うであろう

・おそらく この人はこんな場合 こう言う行動・対応をしてしまうんだろう

などなど

描かれていない場面を想定できるか?

ってことが大切なんですね

演技!

と言うことだけを突出させてしまったセリフではなく

登場人物の人となりを感じさせる「もののいい」に仕上げましょう

セリフ部分だけを

あーでもない

こーでもない

と読むのではなく

人物とそのセリフが出たシチュエーションを

しっかりイメージすることが肝要です

と言うことで

先日の講座は

場面説明・人物解説をいつもよりは多めにおはなしいたしましたよ

ヒントにしていただければ嬉しいです

 

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