【朗読のための本棚 あなたの声と拍手のために】
朗読を続けているあなたへ。
「またその作品?」
と言われない選書、していますか?
答えは、地名検索。
🔳開催地から選ぶという選書
朗読を続けていると、
必ずぶつかる問いがあります。
「次は、何を読むのか。」
著名な作品は安心です。
けれど安心は、ときに既視感にもなります。
観客は想像以上に覚えています、
披露された作品とその印象を。
そして朗読会観客は、思いのほか同じ顔ぶれになりがちです。
そこで、ひとつの提案です。
🔳その土地で読むなら、その土地の物語を
開催地にちなんだ作品を選択する。
これは想像以上に高い好感度があります。
地名が耳に入った瞬間、
観客の中に具体的な風景が立ち上がるからです。
知っている橋。
通ったことのある道。
子どもの頃に訪れた寺社。
聴く物語の面白さは、
どれだけ映像化できるかで大きく変わります。
映像化できる物語は、聴いて楽しむことを強力にサポートします。
つまり、聴くと言う作業を最小限のストレスで続けられる。
疲れない物語は、集中を生みます。
そして観客の集中は、
読み手にとっても読みやすい環境をつくります。
また読み手に対しての好感度もあがります。
「私たちの街を知ってくれている」と言った感覚です。
自ずと会場の雰囲気が和やかなものになるのです。
朗読のための選書は、“お客様のため”でありながら、
実は読み手のための選書でもあるのです。
🔳あえて著名作品を選ばない
有名作品は、すばらしいからこそ多くの方がチョイスします。
つまり演目がかぶります。
さすがに同朗読会でのかぶりはプログラム的にないでしょう。
ただ、違った会場で度々演じられると言うことです。
困ったことに、あるいはありがたいことに、
朗読会の観客はやや固定化され気味。
いつもの顔ぶれと言うことが多いものです。
これは、朗読の認知度が高まったと言っても、
まだまだニッチな楽しみである証拠でしょう。
なので、著名な作品を選べば、どうしても、
あの会場で聴いた、こちらの会場でもと言うことになります。
そう言った意味での演目かぶりが多々ある。
かぶれば比較されます。
何度も聴けば、当然評価も生まれるからです。
けれど、土地に根ざした作品は
それだけで独自性を持ちます。
「この間、別の会で聴いたわ」
と言われる可能性も、かなり避けられる。
地味で静かな差別化。
観客に「ちょっとおもしろいわね」と、
あなたの朗読が確実に効いてくる方法です。
🔳どうやって探すのか
ヒントは、
国立国会図書館デジタルコレクション。
全文検索機能が大きなカギです。
青空文庫にはない機能です。
朗読者にとって選書の大きな武器になります。
町名、寺社名、観光名所。
少し具体的な言葉で検索する。
すると、思いがけない作品が姿を現します。
ただしちょっとしたコツが要るのです。
検索すれば、目当ての作品が直球でみつかる
というワケではない。
表示される数行から、
検索ワードが物語の核なのか、
単なる通過点なのかを予想。
ここには少し“慣れ”が要ります。
そして最終的には、やはり通読することが大切です。
けれどこの作業の中で、
思いがけない作品との出会いがあるのです。
🔳選書はトレーニング
この方法は、
前述の通り、多少の慣れが必須です。
だからこそ続けることが大切です。
続けることで選書速度があがります。
もう一つ、身につくことは?
本に対しての直感力です。
便利な機能ですが、
人間のアナログ的な感覚も大切なのですね。
なんと言っても、本を読む作業は、
どうしたってアナログですから。
朗読に必要なのは、読む技術だけではありません。
その前に、まず選書。
選書は戦略です。
そして戦略は、
あなたの声と拍手を力強くサポートしてくれます。
次の開催地はどこですか?
その土地の名を検索枠に。

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