さーかす書房 拍手のための朗読再考

リアル朗読会を成功に導く戦略

シマノ自転車博物館とお題「自転車」本のミニご紹介

🔳堺と言えば?

堺市鳳で

朗読講座を持たせていただいて

5年ほどになりますでしょうか?

講座学習テキスト

および

選書ご提案として

地域関連の演目を

1~2作品

盛り込むように努めております

選書ポイントについての解説は以下の記事をどうぞ!

circus-shobou.hateblo.jp

 

さて

堺と申しますと

古くは鉄砲

あと

刃物もたいへんに有名でございますね

そして忘れてならないのは

自転車でございます!

と言うことで

朗読のお題探しに

シマノ自転車博物館」

へ 出掛けて参りました

シマノ自転車博物館】

大阪府堺市堺区南向陽町2-2-1

 

🔳おもしろ自転車とばかり思っていたが

自転車の原型から現代の自転車まで

種々様々な自転車が展示されておりました

その中のひとつ

前輪がおそろしく大きく

なのでサドルがたいへん高い位置にございます

後輪が小さな自転車

皆さんも

古い映画や絵本などで

一度はご覧になったことがおありでは?

名前を

ハイ・ホイール・バイク

日本では

だるま自転車

と呼ばれていたそうですが

これは 

なにかサーカスなどの曲芸のためにつくられた

いわば

ユニーク自転車

オモシロ自転車

とばかり思いこんでおりましたが…

違うのですねぇ

ビックリいたしました!

自転車が現在の形になる過渡期のスタイルで

当時は普及版

なので

オーディナリー(通常)

とも呼ばれていたそうですよ

実物を見ることができ

ふと

子どもの頃

この自転車に乗ってみたい!

と思っていたことを思い出しました

残念ながら乗車は出来ませんでした

  やめときやぁ!普通のでもコケルのに!

 

🔳図書館もありましたよ!

自転車の展示のほかに

展示室はムービー室にもなります

自転車の歴史が上映されておりました

図書館がとても魅力的!

「マルチメディアライブラリー」

シマノ自転車博物館 マルチメディアライブラリー

自転車に関する書籍が配架されておりましたよ

なかに

マンガ『はいからさんが通る』がズラリと!

懐かしい!

子供の頃 夢中になっておりました

そう言えば

ヒロインの花村紅緒さんが

女学校の袴姿でさっそうと自転車に乗ってらっしゃいましたねぇ

ほかにも面白そうな本がたっくさんございました

書籍だけではなく

デジタルアーカイブの利用もできますよ

スペースとしてはこじんまりとしておりますが

これくらいの広さが落ち着くのでございますねぇ

部屋全体は少し明かりを落とした感じで

デスクあたりは照明が明るくしてあります

これもまたすこぶる居心地の良い!

さーかす書房も

足元にも及びませんが

いろいろ真似してみたい!

と思いました

 

🔳お題「自転車」の本をちょこっとご案内

絵本

『カロリーヌのサイクリング』

作・絵:ピエール・プロブスト

訳  :山下明生

BL出版

ともかく絵が素晴らしい!

とびっきりの明るい色彩が魅力的です

フランスの作家さんで

描かれているものすべてがおしゃれで素敵なんでございます

お転婆な女の子:カロリーヌと

ご自身のお嬢さん:シモーヌちゃんがモデルだとか

8匹の動物の仲間たちが繰り広げる珍騒動

シリーズは30冊を越えます

こまごまと色々なものが描きこまれておりますので

イベントや大人数での読み聞かせよりは

ご家庭でお子さまと

じっくりゆっくりと堪能していただきたい作品です

 

小説

「晩春」『氷河』より

林芙美子

竹村書房

国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧できます

18頁ほどの作品です

自転車がメインのおはなしではございませんが

冒頭シーンが印象的なのでございます

女学生:満子が

大学生たち数人がたむろしております前を

自転車で走り抜けていきます

女性が自転車に乗ることが

まだ珍しい時代でございます

学生たちは

「ヒューヒュー」

てなことでございます

ところが雨が降って参りまして

満子の家の土間に

どかどかと

「雨宿りをさせてください」

と青年たちが入ってきました

先ほどの大学生たちでございます

ことのほか

礼儀正しく清々しい青年たちだったのでございますね

このことがきっかけで

満子は

学生の一人:青木さんと

親しく話すようになりました

満子の家と申しましても

祖父の家で

母親と知的障害のある弟の三人で

身を寄せていたのです

おじいさんは少々吝嗇で

小言の多い人でした

何かと窮屈で肩身の狭い生活でございます

そんな中で

青木さんは一筋の光であったのでございますねぇ

全文朗読には多少長いかと思いますが

なかなか良い演目になると存知ます

まだ青空文庫には掲載されておりませんので

演目かぶりもほぼございませんでしょう

 

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